私たちのカンボジア体験
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「第2回半田スカラシップ~カンボジア遊学生」報告 河野 雄紀

『カンボジアの医療支援で考えたこと』
九州大学医学部 河野雄紀


今回のカンボジア訪問を通じて、わたしは「支援の形態」について考えさせられた。国際的に、日本は「支援する側」にいる。その立場を自覚し、「支援」のあり方について考えることができたことは、今後自分たちの行動を決める上で貴重だった。


わたしは、プノンペンのシアヌーク病院とシェムリアップの小児病院などを訪問することができたが、カンボジアの医療水準は決して高いとはいえない。整った医療機関も少なく、また設備面でも比較的安価なレントゲンの機器さえも不足している。


医者の卵として「医療支援」を考える時、二種類ある。ひとつはカンボジアの貧しい患者に無償で医療を施す「一人ひとりを対象とする支援」。あとひとつは、公衆衛生的な取り組みや医療システム整備など包括的な底上げを目的とする「社会全体を対象とした支援」があることに気づく。この二つは各々両極端にあるが、どちらかに偏った「支援」は必ずしもカンボジアのためにはならず、両者の「バランス」が大切だと思った。


わたしは今回の旅で「医の原点とは何か」をテーマとしてカンボジアの医療現場を見て回った。「人を助ける」という医の原点は、「個人」を助けることなのか、それとも「全体」を助けるべきなのか、非常に悩ましい問題である。しかしいつかは自らを両極端の間のどこかに据えなければならない。「もっともbetterな」道を選べたらと思うが、その決断のときに、今回感じた「バランスの視点」が役に立つだろう。


今回の訪問で実感したことは、バランスをとるために「常に考える」ことの大切さだ。援助の形を「常に考える」こと、少なくとも常にその姿勢を持っておくことがあるべき姿に近づく方策だと考えている。

在福岡カンボジア王国名誉領事館

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