私たちのカンボジア体験
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アンコール・ワットで考えたこと (上智大学「緑陰講座2011 in CAMBODIA」参加報告)

上智福岡高等学校2年 野中 涼

 遺跡は、現代で生きている僕たちに色々な興味を引き出し、疑問を持たせてくれます。今回の緑陰講座で行った遺跡の中で、もっとも印象深くおもしろいと感じたのは、やはりカンボジアの代表的な遺跡、アンコール・ワットです。このアンコール・ワットを中心に僕が感じたことや疑問に思ったことを思い出しながら、それに対して未来に向けてのことも含めて僕なりの感想を述べていきたいと思います。


 まず、なぜあんなに大きな建築物を造れたのか。この疑問は他の遺跡についても言える疑問ですが、特にアンコール・ワットは巨大でその疑問を強く感じました。現代人から見ると、機械もない時代にこのような精巧な建造物を造るためには、どれほどの時間と労力が費やされているのかと思うと、よく造れたものだと思いました。では、昔の人はどう思っていたのかを想像してみると、機械はなくても手作業でするのは当たり前だったはずです。そう考えると、今の人たちが造っている高層ビルを数百年、数千年の未来の人たちが見ると、数百年、数千年にある技術、または道具がない状態でよくこんなものが造れたなと考えるだろうと思います。


 次は、第一回廊にあった乳海攪拌や天国と地獄などの彫刻壁画についてです。あの壁画に描かれた物語を見ると、海をかき混ぜると色々なものを創り出せたり、この世の中にあるはずもない天国と地獄をあたかも現実のように描き出してあり、その想像力の豊かさに驚かされました。しかし、これも現代のドラマや小説と比べてみると、物語をつくる能力は今の人も昔の人も、想像力という点だけでいえばそれほど変わらないのではないかと想います。


 さらに、勾配がとても急な階段についてです。プノン・バケンにもあったあの怖い階段。あの階段を登って上までいけるのは、偉い人だけ。そこで、その昔の偉い人たちがあの階段を登っている姿を想像しましょう。一般市民からすると、比べものにならないほど権力もお金も持った人、今に例えるなら「総理大臣」があの階段を登る…。もちろん、今のように木の階段が組まれ、手すりが付けられているわけでもないのでとても辛かったに違いありません。そこを必死に這い登ろうとしている野田首相の姿を想像すると、とても滑稽に思えてきます。


 このように遺跡について色々想像してみると、写真ではなく本物の遺跡を見たり触れたりすることによって、途方もなく昔で、現代から考えると別世界に住んでいたような昔の人々のことが身近に想像され、昔の人も同じ人間なんだと感じることができました。ただ、何百年も人に知られず熱帯の植物に覆われていった遺跡が発見され、その国の新しい歴史を左右する存在となっていることは、人の想像力を越えた何かがあるような気もします。最後に、緑陰講座ではカンボジアの遺跡や歴史をたくさん学ぶことができて、とても楽しい日々を過ごすことができました。丸井先生をはじめ、とても親切にしていただいた大学生の方々、本当にありがとうございました。

在福岡カンボジア王国名誉領事館

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