名誉領事館からのお知らせ

第45回東南アジア諸国連合(ASEAN))外相会議が共同声明を出さなかったことに関するカンボジア王国大使館の説明

読者の皆さま、
2012年7月9日から13日までプノンペンで行われた第45回東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議は共同声明を出せずに終わり、その一週間後、ASEAN外相は南シナ海問題に関する6点原則につき合意に至りました。「南シナ海問題につきASEANの6点原則に関するASEAN外相声明」を2012年7月20日に公表しました。

しかし、この2週間において、この問題について、全地域にわたってメディアの関心が高く、論争になったことは残念に思われます。ある報道はカンボジアの議長の地位を悲観的に描写するまで及びました。

共同声明を出さなかったことは、ASEANの議長国として非常に残念に思いながら、それに関して、大使館はカンボジアの見解と立場を以下のようにご説明したいと思います。

45年の歴史の中で、ASEANの2つの加盟国がASEAN外相会議を「ハイジャック」したのは前代未聞です。それは、その2カ国は、自分の二国間領土争いである南シナ海問題を第45回ASEAN外相会議の共同声明において直接に明記しなければ、賛同しないという立場を取ったからです。

・130項目以上ある共同声明の中で、ASEAN外相がコンセンサスに至らないのはその一点のみでした。カンボジアの共同声明の案に対して、南シナ海において二国間領土争いを抱えるASEANの2つの加盟国以外、すべての加盟国が賛同したことは注目されるべきところです。

・カンボジアの原則に基づいた立場というのは、ASEANはサイドを取るべきではありません。慣例により、今までのASEAN外相会議の共同声明は、南シナ海の問題について、一般論としてしか示さず、特定の島や地域を述べることはありませんでした。

・ASEAN外相会議は、二国間争いについてどちらかが正か悪かを判断する裁判所ではありません。

・議長国としてのカンボジアは、すべての会議の議長と同様に、火に油を足すことを避け、争いが深まることを抑える努力をしました。カンボジアは、関係国が、将来、交渉する余地を残そうと考えるからです。

・南シナ海につき、カンボジアは中国に「買われた」という主張は知的にばかげた話です。カンボジアの立場が、大国に「買われた」と見えるならば、大国と同じような立場を取る主権国家はすべて買われたという意味でしょうか。カンボジアは二国間争いについて中立した立場を取る努力をしただけです。外国からの大規模な投資を受けることから、カンボジアは「買われた代理」と見えるならば、大規模な投資を受けるすべての国家に対しても同様な言い方が言えるでしょう。

カンボジア王国大使館は、「南シナ海問題につきASEANの6点原則に関するASEAN外相声明」においても、二国間争いについて直接に触れないことに注目を願います。その外相声明に出された立場は、数回の非公開会議においてカンボジアが提案した立場と全く同じでしたが、南シナ海における二国間争いを抱える2つのASEAN加盟国は、その案を断じて拒否しました。そうであるならば、どうして以前賛同できなかったのに、今は賛同できたのかというその行動は非常に疑わしく、第45回ASEAN外相会議を失敗させ、議長国に責任を負わせようとしたとしか見えません。
カンボジア王国大使館は以上の説明によって、複雑なこの問題の根本原因をご理解いただけることを希望いたします。

東京、2012年7月26日
在日本国カンボジア王国大使館
ハオ・モニラット特命全権大使

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南シナ海問題につきASEANの6点原則に関するASEAN外相声明
(プノンペン、2012年7月20日)

ASEAN外相は、ASEAN加盟国以下のコミットメントについて、重ねて主張します。
1) 南シナ海に関する行動宣言(DOC(2002年))の完全実行;
2) 南シナ海に関する行動宣言(DOC)のガイドライン(2011年);
3) 南シナ海に関する地域の行動規範(COC)の早期採決;
4) 1982年国連海洋法条約(UNCLOS)を含む、普遍的に承認された国際法原則の遵守;
5) 全当事国の継続した自粛及び武力不行使;と、
6)1982年国連海洋法条約(UNCLOS)を含む、普遍的に承認された国際法原則に基づく、問題の平和的解決。

ASEAN外相は、東南アジア友好協力条約(1976年)とASEAN憲章(2008年)と沿って、上記の原則の進歩のためにASEANの協議を強めることを決意します。

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在福岡カンボジア王国名誉領事館

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