半田スカラシップ・カンボジア遊学生企画 レポート

【第7期】カンボジアのスポーツ事情を探る

 私は現在、大学院で「スポーツを通した国際開発」について学んでいる。国際開発学とは、新しい分野の学問で、今後益々注目を集めるであろう学問である。私がこれを学びたいと思ったきっかけが昨年のカンボジア研修である。 昨年の3月、大学の研修の一環としてカンボジアを訪れ、スポーツ省の訪問やオリンピックスタジアムの見学、小中学校の訪問などを行った。「カンボジア」と聞くとどんなイメージが思い浮かぶだろうか?街は車で溢れ、人々は携帯を持ち歩き…という姿は想像し難いのではないだろうか。私自身、メディア上でのイメージが先行し、昨年足を踏み入れた時、ギャップの大きさに驚きを隠せなかった。「実際に自分の目で見ないと分からないことが沢山ある」。そう強く感じ、国際開発について学ぶ今、再び訪れることを決めた。
今回の遊学では専門分野であるスポーツに絞って活動を行った。主な活動内容としては、①公園でのエクササイズ、②スポーツ関連施設の見学、③民間フィットネスクラブの見学、④サッカー観戦、⑤孤児院訪問である。

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1、 公園でのエクササイズ
カンボジアは現在雨季であるため、思うように活動できないこともあったが、朝晩に広場や公園に行くと多くの人がウォーキングやエアロビックダンスを楽しんでいる姿を目の当たりにする。時には輪に入って踊り、時には前に立って踊ることができた。音楽を流すだけで沢山の人が集まり、同じ時間を共有することができ、スポーツの素晴らしさを改めて感じた。

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2、 スポーツ関連施設の見学
まずオリンピックスタジアムを訪れた。11月17日にW杯ロシア大会アジア2次予選の日本戦を控えたオリンピックスタジアムは、人工芝に貼り替えられ、昨年訪れた時とは大きく変わっていた。カンボジアのスポーツの急速な発展を表しているようであった。そして、今回は知人の紹介で特別にNOCC(カンボジアオリンピック委員会)の建物に入ることができた。そして、関係者の方々から貴重なお話を聞くことができた。カンボジアはテコンドー選手の強化に力を入れているが、残念ながら多くの種目において、オリンピックで活躍するには程遠いレベルである。そこで、Sea Gameに力を入れており、段階を経てオリンピックで活躍する選手が現れるといいと思っているそうだ。私が訪れた時、フェンシング導入のスポンサー会議が行われており、今後のカンボジアスポーツから目が離せないと感じた。

3、 民間フィットネスクラブの見学
私が訪れたフィットネスクラブは月額180ドルの高級フィットネスクラブであった。カンボジア国民の平均月収が100ドル程度であるということを考えると、会員はごく一部の富裕層だけであると考えられるが、それでも利用者は2000人を超えるという。クラブの利用は会員にならなくても可能なため、1回分の使用料を支払い体験することにした。トレーニング機器はもちろん、プールやヨガ・エアロビのレッスンも非常に充実していた。この他、2つのフィットネスを訪問する予定であったが、地図と一致せず訪問することができなかった。


4、 サッカー観戦
9月16日の「CAMBODIAN TIGER FC対 KIRIVONG」、20日の「CAMBODIAN TIGER FC 対 BBU」の2試合を観戦した。カンボジアはW杯2次予選の出場が決まったため、リーグ戦が非常にタイトなスケジュールとなっており、この短期間の滞在で2試合も観戦することができた。16日の試合には孤児院の子どもたちを招待しており、観客席が非常に賑わっていた。

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5、 孤児院訪問
昨年カンボジアを訪れた際、ある小学校の校長先生に「多くの日本人が来てくれるのは嬉しいが、私たちのやりたいことと合わないことがある」と言われたことを鮮明に覚えている。今回、孤児院を訪問するにあたり、カンボジアの体育の現場において必要とされていることはなんだろうか、自分なりに考えた。昨年、ある学校でボール1つに対し、数十人の生徒が群がる光景を思い出した。私はソフトバレーボールを持っていくことに決めた。ソフトバレーやソフトテニスは、実は日本発祥である。柔らかいので怪我のリスクも少ない上に、興味を持って貰えるのではないだろうかと思い、これを選んだ。子どもたちと遊べたのは僅かな時間であったが、非常に充実した時間となった。

 カンボジアの経済成長は著しい。プノンペンの人口は150万人を超え、シェムリアップは観光の街として発展し続けている。プノンペンやシェムリアップの一部の地域だけを見ると、豊かな国と思えるかもしれない。一方で貧困に苦しむ人も沢山いるのも事実である。この差をどのようにして埋めていくのか、そのために私たちに何ができるのか、大きな課題であると改めて感じた。 13日という短い期間であったが、今回、このような機会を与えて頂けたことに感謝の気持ちでいっぱいである。この経験を無駄にしないよう、今後精進していきたい。


鹿屋体育大学大学院修士課程 河野葉月

在福岡カンボジア王国名誉領事館

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