半田スカラシップ・カンボジア遊学生企画 レポート

【第8期】カンボジアの医療問題と文化について学ぶ

 この度は「カンボジアの医療問題と文化について学ぶ」というテーマのもと、プノンペンとシェムリアップの2つの町を合計19日間訪問し、2つの施設を見学しました。また、アンコール遺跡群やプノンペン近郊の湖などを旅行し、現地の方と大いに関わりました。


1、シアヌーク病院(Sihanouk Hospital Center of Hope)

image8_1_1.jpeg シアヌーク病院は半田名誉領事をはじめとする様々な人の支援によって建てられた病院で、貧しい患者さんや緊急性の高い患者さんを対象として無料で治療を行っているところです。私は病院が開く30分前に病院についたのですが、その時にはすでに病院の建物の外には外来患者の方がたくさん座っており溢れかえりそうでした。しかし支援が必ずしも十分ではないため、そこに来た患者さんは「TRIAGE」と呼ばれるブースで、緊急度や重篤度を判定され、重篤であると判定されてようやく入院や診察となるそうです。

 またこの病院が無料で診察をするとは言っても、この病院に来る交通費も出せないという人も多数いらっしゃるという話が印象深かったです。病院の設備としては、隔離室があったりX線などがあるなどしているものの、CTがないので少し離れた私営の病院のものを使わせてもらっていたり、検査設備も全体的に老朽化しているものが多いなどの問題はありました。

 また衛生として大丈夫なのかなと不安になる部分も多々あり、援助や支援が十分ではないのだなというように感じました。カルテが電子カルテではなく紙媒体のカルテだったのですが、カルテを保存している部屋に行くとカラーファイルになっているものと普通のファイルになっているものがあり、カラーファイルは全てHIV患者のカルテだと聞いたときそのカルテの数の膨大さにぞっとしました。


2、カンボジア大学(University of Cambodia)

 カンボジア大学では学生の向学心に驚きました。彼らは必死に勉強をして半田名誉領事が提供している奨学金の選考に合格して、彼らの夢をかなえようとしているのだと思いました。ポルポトによる虐殺の影響で知識を持つ人が激減してしまったカンボジアにおいて彼らが必ずやこれからのカンボジアを担っていく人材となっていくだろうと感じました。またASEAN各国の国ごとの教室を設けて、これからのカンボジアにとって必要不可欠であろう、外国諸国との交渉をする人材も育成していました。


3、その他の場所で感じた文化

image8_1_2.jpeg 私は外国人が殆どいないような場所に出来るだけ行くようにしました。そのため現地の人が面白がって声をかけてくれ、現地の人と会話をすることが出来ました(旅行関係者でないカンボジア人は、英語があまり喋れないことが多いのでトゥクトゥクという現地ではポピュラーな乗り物の運転手さんにしばしば通訳をしてもらう等していました)。

 有名な寺院などは警備が厳しくあまり物乞いなどはいないのですが、郊外の少し風情のある寺院などでは、子供の物乞いが多数いてまだ国としては発展途上にあるのだなと思いました。彼らが職を手に付けて生きていけるような国になっていったらもっとカンボジアは輝き、魅力的な国となっていくだろうなと感じました。また、カンボジアの人に共通して言えるのは、みな親切であり、そして正直であるということです。海外なので警戒をかなり強めていたのですが拍子抜けするほどみな正直で、信頼のおける人たちばかりでした。これは日本が世界から褒められる文化と似通っているものがあるのかなと思いました。


4、カンボジアの食文化

image8_1_3.jpeg カンボジアでの食べ物は非常に美味で、我々日本人にとっては非常に楽しめる食事でした。また米や麺類を主食としており、味付けもよく食文化として大きな違いは見られませんでした。しかしながら伝統的な食べ物や露店で売っているものにはしばしばユニークなものもあります。例えばカンボジアの伝統的な昆虫食の文化や、露店で一般的に食されているカエルやヤシガニなどは最初奇妙に映りましたが、カンボジアで生活していくにつれて楽しめるようになりました。何事も試してみるのは楽しいことだと思います。


5、終わりに

 私はこの遊学の「遊」の部分でカンボジアと日本の違いを楽しみに行きました。そのために、旅行関係者だけでなく現地の人と交流したり話したりしました。そこで思ったのは、気候は違いますし建物もインフラも、住んでいる人の肌の色もカンボジアと日本では大きく異なりますが、カンボジアの人もうれしいときは笑いますし、言葉が通じ合えば喜びますし、レストランで食べ終わった後で店の風景を撮ろうとすると抜群の笑顔で迎えてくれます。僕は出発前、どこかカンボジアの人たちに心理的な障壁がありましたが、この遊学を終えてみると僕ら日本人も彼らカンボジア人も同じなんだなと思いました。

 僕の楽しい遊学は私が現地で出会った沢山の彼らによって支えられました。最後に僕の遊学を支えてくれたカンボジアで出会った沢山の彼らと、半田晴久名誉領事、名誉領事館関係者の方々にオゥークン(ありがとう)と申し上げて今回の遊学レポートといたします。ありがとうございました。


九州大学医学部 加藤誠也

在福岡カンボジア王国名誉領事館

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開館時間 9:30~12:30
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