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カンボジア＆九州ニュース

池内桃子さんの こんなとこだよ！カンボジア／卒業生の自立を支援

　今回は、私の仕事について少しご紹介したいと思います。私はサーカス団職員ですが、具体的には営業職として働いています。旅行会社からお客さまを誘致するために、特に団体旅行の旅程に組み込んでもらうよう働き掛けるのが主な仕事です。

　営業の仕事は試行錯誤の繰り返しです。旅行会社の人を公演にご招待したり、映像を使ったりして興味を持ってもらえるように努力していますが、感じ方は人それぞれ…。予約につながるまでに時を要することがしばしばで、まるで持久戦のようです。

　私が勤める「カンボジアサーカス・ファー」（以下ファー）は、カンボジアの北西部バタンバンにあるサーカス学校の卒業生が自立していけるよう、また、チケットの売り上げで学校の運営を支えていこうと設立された会社です。会社は、バタンバンから車で３時間ほどのシエムレアプという観光地にあります。社長は３０代前半のカンボジア人。貧富の差が大きいなど課題の残るカンボジア社会を、ファーの仕事を通して良くしていきたいと奔走しています。

　会社には営業、広報、会計、会場、舞台部門があり、カンボジア人だけでなく、フランスや米国から来た外国人スタッフが仕事をしています。スタッフは、部長以外では２０代がほとんど。会社もまだ設立２年と若いのですが、皆でこの事業をつくり上げているという感覚が刺激的で、仕事を楽しめている理由の一つです。

（シエムレアプ在住サーカス団職員）

写真：サーカス公演中、演者（右）が観客に話しかけることも　©Camille Malafosse

2015年5月4日　西日本新聞