
- 開館日 月曜日~金曜日
- 閉館日 土曜、日曜、日本の祝日
- 開館時間 9時半~12時半
年末年始、ゴールデンウィークなどの特別期間は、その都度お知らせします。

カンボジアは雨期を迎えました。昨年より早く始まり、クメール正月の4月中旬には週に2、3日は降るようになりました。例年5月半ばから雨が降り始め、11月初旬まで雨期が続きます。雨期とともに観光業は閑散期に入ります。カンボジア旅行のベストシーズンとされるのが11月から3月。観光客の数が特に落ち込む5、6月は、町を歩いていても、にぎわいの落差を実感します。アンコール遺跡観光がメインのシエムレアプにとって、確かに雨は歓迎しがたいものですが、この季節ならではの恵みもいくつかあります。
例えば、雨が降った後は外気がぐっと涼しくなって、冷房要らずで過ごせます。ほこりっぽさも軽減されますし、田んぼや木々が青々と美しくなります。雨期とはいえ、朝から晩まで雨が降り続くわけではありません。大抵は夕方まとまって降り、長くても3時間ほどでやんでしまいます。この時期に見られる日中の青空は色濃く、通りに咲くブーゲンビリアの赤やピンクが映えてとてもきれいです。
雨期に入ると思い出すことがあります。どんよりした空が一瞬光ったときでした。隣にいた友人がすかさず、「ほら、はいチーズ!」。きょとんとする私をからかうように笑いながら、「今、空がフラッシュたいて写真撮ったでしょ? だからピースサイン」。カンボジア人は小さな笑いをどんな時も忘れないんだと知った、ほほ笑ましい瞬間でした。
(シエムレアプ在住サーカス団職員)
写真:雨期を迎えたシエムレアプ。雨が降る前には大きな雲が現れる
2017年5月22日 西日本新聞