- 開館日 月曜日~金曜日
- 閉館日 土曜、日曜、日本の祝日
- 開館時間 9時半~12時半
年末年始、ゴールデンウィークなどの特別期間は、その都度お知らせします。
酸味・甘味・塩味が絶妙に混ざり合いマイルドな味わいのグリーンカレー。 バジルやコブミカンの葉、レモングラスなどさわやかな芳香を漂わせたこの1品は、アンコールワット遺跡群で有名なカンボジアの古都シェムリアップ出身の店主・池田スロスさん(37歳)が手作りしています。
スロスさんは2001年に初来日、このときの日本の印象が忘れられず2003年に再び日本へ。
北海道、沖縄、広島を経て、2009年に福岡へ移住してきました。「海も山も近いし、何より人があたたかい。福岡が大好き」とスロスさんは笑顔で話します。
福岡市博多区吉塚の駅からほど近く、古都シェムリアップの名を看板に掲げ、スロスさんはお店を営んでいます。
お店までの経路を簡単に。吉塚駅の東口から出て右へ、線路沿いを進んでいくと吉塚通りに出ます。
福岡銀行住吉支店側に道路を渡り、右に曲がってすぐの「吉塚地蔵」の先に吉塚商店街(第一ブロック通り)が見えます。「ゆ」の看板が見えたら、そこがスロスさんのお店「シェムリアップ」。
そう、伝統ある「クメール料理」はカンボジア風に生まれ変わった「銭湯」で提供されています。福岡へ移住して間もなく交流を持った銭湯のオーナー安武伸香さん(47歳)が、出店場所を探していたスロスさんに「銭湯を使っていいよ」と手を差し伸べてくれたのです。
「安武さんには感謝の気持ちでいっぱい」とスロスさん。店内はクメール織のテーブルクロスや、鬼神のお面などカンボジアの伝統品で飾られており、世界一美味しいと称される胡椒も ズラリ。
男湯は厨房に、脱衣所はテーブル席へ、さらに女湯の脱衣所も座敷にリフォームされ、銭湯時代のまま残る番台やロッカー、下駄箱など昭和レトロとカンボジアのアジアンテストが融合しています。独特ながらも、心がほっと落ち着くような家庭的な雰囲気。
スロスさんは「日本人の口に合わせて作らない、カンボジアの本当の味を福岡の人に知ってほしいからです」とこだわりを話します。
野菜をふんだんに使うカンボジア料理、使用する野菜の一部はスロスさんが畑で栽培。「このショウガもコブミカンの葉もバジルも、みんなカンボジアのものを使っていますよ」子どもの頃から使っているすり鉢で胡椒やハーブ、香草などを混ぜ合わせながらそう語りました。
※グリーンカレーに使う香草やハーブ、写真上部から時計回りにレモングラス、パクチー、カンボジアショウガ、バジル、ウコン、ニンニク、コブミカンの葉
ハーブガーデンにいるような体にやさしい香りを漂わせてランチが運ばれてきました。
Aランチ のグリーンカレー750円(税込み)
ココナッツミルクや野菜をたっぷり使った具だくさん「グリーンカレー」。カンボジア料理の特徴は辛さを抑え、酸味・甘味・塩味が絶妙に混ざり合うマイルドな味わいということ。
タイ料理やベトナム料理と見た目は似ていますが、辛さや香草のきつさを感じることがありません。豚肉とさまざまな野菜、香草が混ざり合い、コクのある深い味わい。「日本人の口に合わせてないよ」と話すスロスさんの言葉と違って、私たちが好きな「うま味」を感じる美味しさ。締めは「チェーク・チアン(揚げバナナ)」外側はカリッ、中はとろり。素材をそのまま生かしたやさしい味です。
Cランチ ガパオライス750円(税込み)
香草が絶妙なバランスで効いた「ガパオライス」。ひき肉とキャベツがたっぷりで、半熟たまごと混ぜながら食べるとまろやかに。ニンニクやナンプラー、オイスターソースの味つけでごはんがすすみます。パクチーがアクセントになっているあっさり味のフォー、揚げバナナもセットになっています。
現在は、パティシエを目指すために日本に留学中の姪のシヌオンさん(27歳)とともにお店を切り盛り。今後の展望について「カンボジア料理をもっと広めたい。本物のカンボジア料理を味わえるお店、あんまりないでしょう」とスロスさん。カンボジアの味を福岡に広めていきたい、そうした夢が彼女を支えているのです。
<ランチ情報>
Aランチ:グリーンカレー(サラダ、デザート)
Bランチ:鶏肉のナンプラー炒め(サラダ、デザート)
Cランチ:ガパオライス(フォー、デザート)
各750円(税込み)
※100円(税込み)プラスでカンボジアコーヒーがつきます。
カンボジア家庭料理 シェムリアップ
住所:福岡市博多区吉塚1-16-14
電話:092-516-4442
営業時間:11:30~15:00、17:00~23:00
定休日:月(祝日の場合翌火)
※2018年2月15日時点の情報です。