
- 開館日 月曜日~金曜日
- 閉館日 土曜、日曜、日本の祝日
- 開館時間 9時半~12時半
年末年始、ゴールデンウィークなどの特別期間は、その都度お知らせします。

中国正月(春節=今年は2月3日)の季節がやってきました。カンボジアではなんと1年に3回も正月があります。1月1日のインターナショナルニューイヤー、2月の中国正月、4月のカンボジア正月です。カンボジアには古くから中国人の移民が多く、文化や習慣が融合しています。カレンダー上では祝日にはなっていませんが、プノンペンでは休む店がとても多く、いつも賑わっている近所の市場も閑散としていました。
私も春節を祝う近所のご家庭にお邪魔させてもらいました。軒先にたくさんのご馳走をお供えし、線香を立てています。カンボジアでは朝10時頃と夕方4時~5時頃と、1日に2度のお供えをするそうですが、「日本では正月に何回お供えをするの?」「何時に?」という質問をされ、「う~ん」と考えてしまいました。
近所のおじさんは「午前中は自分のご先祖のために、午後は家族がいない霊や交通事故等で亡くなったりして、さまよっている霊にお供えするんだよ」と説明してくれました。午前中の1回だけお供えをする家庭もあるようです。
お供えに線香を立て、線香が燃え尽きると紙製の模造100ドル札やクレジットカード、パスポート等を燃やしていきます。そして、天国行きのチケット(なんとファーストクラス!)も一緒に燃やされていました。燃やすことで死者に届けることができるそうです。最近は燃やすための紙製品も種類が豊富になっていますが、より現実的な欲求に応えているようでおもしろいです。燃やされていた紙製のクレジットカードも「シティバンクのゴールドカード」でしたが、みんながあこがれる富の象徴なのでしょうね。
つぎにおばさんが水、塩、生米や雑穀を道路にまいていました。理由を尋ねると、「水は飲んでもらうため、塩は料理をしてもらうため、米や雑穀は耕してもらうため」だそうです。なんだか亡くなってからも色々と忙しいですね。
あとはご馳走を前にみんなで宴会です!「今年も健康で幸せな一年になりますように・・」と、1年に3回もお願いするのですから、なんだか得した気分です。
写真① 軒先に並べられたたくさんのお供え物
写真② 紙製の天国行きチケット&シティバンクのゴールドカード
写真③ どんどん燃やされる100ドル札
写真④ 最後に塩や生米や水などを道路にまいている様子